【実録】HMG Unbound 55は個人輸入が得?15%OFFでも正規代理店より¥1,699高かった理由

HMG Unbound 55の個人輸入と正規代理店の価格比較を示すアイキャッチ画像

「アメリカ公式から直接買えば安いのでは?」ULハイカーなら一度は考えることですよね。私もそう考えて、15%OFFセールのタイミングでハイパーライトマウンテンギア(HMG)公式サイトから「Unbound 55」を個人輸入してみました。

結果から言うと、正規代理店で買うより¥1,699高くなりました。 この記事では、実際にかかった金額と、個人輸入ならではの手間やリスクを正直にまとめます。

目次

結論:15%OFFでも正規代理店のほうが安かった

結論

15%OFFセールで買っても、送料・カード手数料・関税を足した総額は¥78,699。日本の正規代理店価格¥77,000より¥1,699高い結果になりました。

項目金額
商品代金(Unbound 55/55L・M・Black)$357.00(定価$420から15%OFF)
送料(FedEx International Priority)$70.22
合計(ドル建て)$427.22
カード請求額(為替・事務手数料込み)¥69,379
関税・消費税など(FedExへ支払い)¥9,320
個人輸入の総額¥78,699
日本正規代理店の価格¥77,000
差額個人輸入のほうが¥1,699高い
Unbound 55の個人輸入総額¥78,699と正規代理店価格¥77,000の比較図
ハイパーライトマウンテンギア公式サイトでのUnbound 55注文明細

セール価格でこの結果なので、定価で買っていたら差はもっと開いていました(定価だと概算で9万円前後)。

① 為替と「カードの海外事務手数料」

注文した2026年9月上旬の為替相場は1ドル=約154〜156円でした。ところが、カードの請求額¥69,379をドル建ての合計$427.22で割ると、1ドル=約162円になります。この差を生む大きな要因が、カード会社の海外事務手数料です。ドル建ての買い物をすると、ブランドの基準レートで円に換算したうえで、カード会社ごとの手数料が上乗せされます。

2026年9月時点で、主要カードの海外事務手数料は1.60%〜3.85%の幅があります。

カード会社海外事務手数料
イオンカード(Visa/Master/JCB)1.60%
JCB発行カード1.60%
ビューカードJCB 1.60%/Visa・Master 3.85%
アメリカン・エキスプレス3.50%
三井住友カード3.63%
楽天カード3.63%
セゾンカード3.85%
エポスカード3.85%
dカード3.85%
PayPayカード3.85%

※2026年9月時点の各社公表値。三菱UFJニコスは2026年11月から対象カードを最大4.50%に改定予定です。同じJCBブランドでも、JCB直接発行なら1.60%、PayPayカード(JCB)は3.85%と、発行会社によって変わります。

今回の約6.6万円の買い物だと、1.60%と3.85%のカードで約1,500円も差が出ます。個人輸入するなら、カード選びも立派な節約ポイントです。

② 日本到着時にかかる関税・消費税

商品はFedExで届き、後日、立て替えてもらった関税・消費税などとして¥9,320を支払いました。

ハイパーライトマウンテンギアのロゴ入りテープで封をされた配送箱
HMGのロゴテープで封をされた箱で届きました
箱を開けると透明の袋に入ったUnbound 55とHMGのステッカー
開封するとザックは袋入り、ステッカーも同梱
FedExへの関税・消費税の支払い完了画面 JPY 9,320

個人で使う目的の輸入は、一般的に海外小売価格の6割を課税価格として計算する特例がありますが、それでも関税と消費税がかかります。「送料込み◯ドル」だけ見て判断すると、ここで予算オーバーになりがちです。

③ 不具合が出たときの返品・交換がとにかく大変

個人輸入の一番のリスクはここだと感じました。

時差の壁

日本とアメリカ・メイン州の時差が約13〜14時間あることを示すイラスト

HMGの本拠地はアメリカ東部のメイン州。日本とは13〜14時間の時差があるので、メールのやり取りは実質「1日1往復」が限界です。

私の場合、届いたザックに縫製の不具合が3か所ありました。

Unbound 55本体上部のドローコード出口付近で生地がほつれ、糸が何本も飛び出している様子
① 本体上部のドローコード出口まわり。生地がほつれて糸が何本も出ていました
ハイパーライトマウンテンギアのロゴパッチの縁に入った裂け目のような縫製の不具合
② HMGロゴパッチの縁。裂け目のような縫製の乱れがありました
縁取りテープの縫い終わりから糸がほつれて飛び出している様子
③ 縁取りテープの縫い終わり。糸がほつれて飛び出していました

これについて問い合わせてから解決まで、2〜3週間かかりました。写真を送る→翌朝返信→追加の質問に答える→また翌朝…の繰り返しです。

アメリカへ送り返すときの関税の仕組み

返品や交換で商品を送り返す場合、アメリカ側では「輸入」として扱われます。ここ最近の米国の関税事情はかなり複雑です。

返品・交換でアメリカへ商品を送り返すときの3ステップのイラスト
  • 2025年8月29日から、すべての国からの輸入品に対する少額免税(デミニミス)が廃止されました。以前は少額なら免税でしたが、今は少額でも申告と関税の対象です。
  • 2026年2月20日に米最高裁がIEEPA(国際緊急経済権限法)に基づく関税を違法と判断し、政権はすぐに通商法122条による一律10%の関税に切り替えました。
  • さらに2026年7月24日、122条の措置の失効に合わせて、日本を含む60カ国・地域に通商法301条に基づく追加関税が発動されました。日本向けは「通常税率+301条関税」の合計が原則12.5%になる方式です。
  • 関税は「どこから送ったか」ではなく「どこで作られたか(原産国)」で判断されます。Unboundはメキシコ製なので、日本製品と同じ扱いになるとは限らず、個人で正確に判断するのは難しいのが正直なところです。
  • 郵便で送る場合も、日本郵便では認定事業者のアプリで事前に関税などを支払う必要があります(2026年4月14日以降の運用)。

返送料そのものも国際便なので安くありません。不具合があった場合は、送り返す前に返送ラベルを発行してもらえるか・関税や送料を誰が負担するかをメーカーに必ず確認しましょう。ルールは頻繁に変わるので、発送直前に最新情報を確認するのが鉄則です。

④ アメリカブランドの「メイド・イン・メキシコ」

Unbound 55 Black Mサイズの下げ札。MADE IN MEXICOの表記
下げ札には「MADE IN MEXICO」の表記

HMGはアメリカのブランドですが、今回のUnbound 55はメキシコ製でした。縫製がしっかりしている一方で、糸処理などの細かな仕上げには個体差があると感じます。国内で手に取って選べる正規品と違い、個人輸入は「届いてみないとわからない」ので、ある程度の妥協は必要だと思っておくと気持ちがラクです。

正規代理店で買うメリット

改めて比べると、正規代理店には次のような価値があります。

  • 日本語でサポートが受けられ、やり取りが早い
  • 返品・交換が国内で完結する
  • 店舗によっては実物を背負ってサイズ確認できる
  • 関税・手数料込みの価格なので、支払額が最初から確定している

まとめ:個人輸入がお得になるのは「条件がそろったとき」だけ

今回は15%OFFでも正規代理店のほうが安い結果になりました。個人輸入を検討するなら、次の条件がそろっているかチェックしてみてください。

  • 15%を大きく超える大型セール中
  • 海外事務手数料1.60%のカードで払える
  • 日本未入荷のカラーやサイズが欲しい
  • 不具合時の返品の手間とリスクを受け入れられる

「安さ」だけが目的なら、正規代理店で買うのが結局いちばん気楽でお得。これが私の結論です。道草も、装備のうち。

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